アオゾラ<上>



一緒にいる奴らがダラダラ話しながらやっと学校に着いた。


N高、偏差値60くらいで県でも有名な進学校。


いつの間にか下駄箱まで来ていてシン念生のクラス表が貼られてあった。





「うっわ~何組だろう!緊張する!」




コイツらどこまで騒げば気が済むのか・・・。


俺は隠れて苦笑いした。



どうせクラスが変わっても俺のポジションは変わらねぇけど。





そういえば俺何組だっけ・・・?



えぇっと1組・・無い。2組は・・





「「ぁ、2組じゃん。」」




誰かの声とシンクロした。


低い男の声だ。




辺りを見回すと・・金髪。




東条 純が俺の視線に気付いてこっちを向いた。





「ぁ?何か用か?」




何故か物凄い睨まれてる気がする。


おっかね~・・



俺は胸の前で両手を細かく振って違う違うとジェスチャーした。




「いえ、何でもないんだけど、東条も2組なんだな~って思ってみてただけ。」




俺は人懐っこい笑顔をむけた。


それに便乗して東条も優しく微笑んだ。





「あぁ、よろしくな。」



東条は俺から視線を外してそういった。



なんかcoolって言われる理由が何となくわかる気がする。






「純?先に行くよ。」




透き通る冷たい声。


さっきのあの女の声だ。




東条の後ろからヒョコッと現れたのは・・やっぱり五十嵐 風香だった。




東条といるってことはやっぱり女達が言ってることは本当だったんだな。





でもホントにフランス人形みたいな綺麗な顔してるな。






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