俺様保健医の甘い罠《fin.》

甘美保健医



暫くして、薔薇の間に全員分の料理が運ばれてきて、お腹が空いていたウチは料理に飛びついた。



「んーっ!おいひー!」


「口ん中入ったまんま喋るな」


「ふぁ~い!」



溜め息を吐く久世を気にせず、食べ物を口へと放り込む。



「冬姫くん」


「ん?」


「夜這いするなら、僕たちは遠慮しているからね?」



夜這い………?



それは一体何?



「余計な事吹き込むな」



頭に仰山《ぎょうさん》ハテナを浮かべるウチの横から、不機嫌そうな久世の声がする。



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