俺様保健医の甘い罠《fin.》


思うけど……。



痛みは一向に襲ってこん。



ギュッと無意識に瞑っていた目を恐る恐る開ける。



真っ白の布が目の前に飛び込んできた。



「ってぇ……。落ちてきてんじゃねぇよ」

「あ、久世センセ……。すんません」



ウチは久世センセの上に落っこちたみたいやった。



慌てて立ち上がろうにも、足を捻ったらしくて立ち上がれへん。



あかん……。



かなりイタいやん…!!



「ハァー…。仕方ねぇな」

「へっ!?ぎゃあ!!」

「『ぎゃあ』?保健室まで連れてってやるから、大人しくしてろ」



やからってお姫様抱っこすんなーっ!!


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