俺様保健医の甘い罠《fin.》
ブーと口を突き出して、尚も久世センセを睨んだ。
久世センセはウチの事なんて無視で、パソコンに向かう。
「なぁなぁ、ウチお腹空いてんねん」
「だから?」
黒縁の洒落たメガネを掛けながら、チラリとこっちを見る。
その仕草が、妙にエロく感じた。
「な、なんかあらへん?さっき購買行く途中やったから、何もないねん」
「はぁー…。何がいるんだよ」
「あんな、メロンパン食べたい!!」
「買ってきてやるから大人しくしとけ」
イスから立ち上がると、ウチの頭にポンと手を置いて保健室を出て行った。