俺様保健医の甘い罠《fin.》


まるで顔から火が出てるみたい。



体全部が心臓になってしもうたみたいに、バクバクと膨張してく胸の音。



もしかしたら、久世センセに聞こえてるかもしれん……って思うくらいにうるさい心臓。



「早く食わねぇと昼休み終わるぞ」



「えっ!?」



「りんごみてぇ」



「もう言わんといて……///」



「はいはい」



まだまだからかう気満々な返事をされて、小さく溜め息を吐いた。



ほんま、恥ずかしいんやけど……。



ウチだけ恥ずかしい思いしすぎやわ…。



「ほら、さっさと食え」



「ふぁ~い…」



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