俺様保健医の甘い罠《fin.》
後ろから聞こえた、低い声。
振り向いた先にいたのは、白衣を着た美形の男の人。
触れたらぶっ殺されそうな雰囲気を放ち、眉を顰《ひそ》めている。
「すんません……」
その雰囲気に圧されてか、無意識にペコリと頭を下げた。
たぶん、保健医。
そうやなかったら、白衣なんて着とらんと思う。
全く違和感がなくて、フェロモンとか色気を垂れ流している。
「転校生か」
「せやけど……」
「タメ口かよ…。何組だ」
「えっと……。1年B組です」
「来い」