俺様保健医の甘い罠《fin.》
同居保健医
「那ー由ーちゃーんーっ」
「なに~?」
帰りのHRが終わって、那由ちゃんの席に駆け寄って、ガバッと抱きつく。
那由ちゃんは笑顔で振り向いて、プニッとウチの頬を突っつく。
「一緒にか『きゃーーっ』
な、なな何事やの!?
ウチが那由ちゃんに返事を返そうとすると、黄色い声が響き渡った。
教室内だけからやなくて、廊下からも叫んどる声が聞こえる。
「葛原」
「へっ!?久世センセ!?」
教室の前のドアから声をかけてきたんは、あろうことか、久世センセやった。
そのせいで女子たちの視線はウチに向けられ、ヒシヒシと痛いくらいに突き刺さる。