俺様保健医の甘い罠《fin.》
どうしても久世には逆らえん…。
「冬姫、用意しろ」
久世から声が掛かったんは、それから三時間後の五時半。
ウチの部屋に来た久世は、もう既にタキシードに着替えとった。
「わかった」
部屋着からドレスに着替える。
うわ…っ。
ほんまにミニ丈やん!!
こんなドレスなんて着ることないけん、ちょっと恥ずかしい……。
「着替えた~…。どお……?」
ここで似合ってへんって言われたら、かなりショックやと思う。
ウチを見て少し目を見開いた久世。
やっぱ、へん……?
ウチが心配になったのと同時に、満足そうに笑った。