俺様保健医の甘い罠《fin.》


「ここ、パーティー会場」



ウチの考えがわかったんか、久世は振り向いて教えてくれた。



ですよね……。



でも、こんな豪華なとこでパーティーできるなんで、やっぱり久世はお坊ちゃん!?



「早く来い」



「う…うん」



ヒールやけん、歩きにくい…。



久世がイジってくれた髪がアップになっとるけん、項《うなじ》がスースーするし、頭が重い。



久世の隣まで行くと、当然のように腰に腕が回される。



久世のクセ?



いっつも久世はウチの腰に腕を回す。



久世に誘導されながら、パーティー会場に足を踏み入れた。



< 57 / 162 >

この作品をシェア

pagetop