俺様保健医の甘い罠《fin.》
ニコッと笑った雨宮センセは、教室のドアに手を掛けた。
そして「名前呼ぶまで待っててね」と言われて、素直に頷いた。
緊張する……。
別にあがり症ではないんやけど、転校初日とかって妙に緊張してまう。
ドアの向こうから名前を呼ばれ、緊張した面持ちのまんま教室に入る。
教室に入るや否や、『かわい~』『俺タイプ!!』と、みんなが騒ぎ出す。
賑やか……なクラスなんやろか……。
戸惑うウチを見かねてか、雨宮センセがみんなを静かにさせてくれる。