俺様保健医の甘い罠《fin.》


久世からウチに向けられた雨宮センセの視線。



メガネの奥の目が爛々と輝いていて、見るからに何かを企んでいそう…。



「冬姫まで巻き込んでんじゃねぇよ」



不機嫌そうな声を出した久世を見て、驚いた顔をした後に笑い出した雨宮センセ。



今ので笑うとこなんて、ありました?



「随分と入れ込んでるね~」


「そんなんじゃねぇよ」


「おや、照れてるね」


「黙ってろ」



何のこっちゃわからん話をする久世と雨宮センセを交互に見やる。



クルリと向きを変えた雨宮センセの視線がウチに向けられ、



「よかったね」



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