夢を求めて
それでもリコは諦めたくなかった

「だから何ですか?」
「何って・・・水泳なんかしてても平気なのか?」

リコの開き直りに少し戸惑う小柳

「平気じゃなかったら?」
「コーチとしては新星エースを手放すのは残念だが、人として命を優先する」

小柳はもっともらしいことを言って腰を上げリコから離れた

離れ際、一言だけ残して・・・


「参加承諾書と健康診断書、忘れるなよ」


コーチという立場権力で無理矢理諦めさせることをせず、自分で何とかしろと言われたようでリコは救われた

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