ヤンキー君のお隣に♪<完結>
――
長かった先生の話もようやく終わった。
明日から春休みってこともあってか、ホームルームが終わるとみんなぞろぞろ教室から出ていった。
残ったのは、私と舞ちゃんとしゅう。
「あーあ、この教室で過ごすのも今日が最後か…」
舞ちゃんは顔を机に伏せている。
「なんか、寂しいよね…」
「いろいろあったもんね…この一年」
「うん」
本当にいろいろあった。
「私が一番衝撃的だったのは、やっぱり奈保ちゃんが高倉君にキレたことかな」
……
そういえばそんなことあったな。
なんか恥ずかしい~
「あの時の奈保の顔、マジでヤバかった」
「えっ!?高倉君もビビるくらい奈保ちゃん、怖い顔してたの?」
「んー。怖くはなかったけど…鬼みてぇな顔してた」
「しゅう!」
鬼ってなによ!鬼って!
そこまで変な顔してないわよ!
キッとしゅうを睨むと
「そう、今みたいな顔してた」
とケラケラ笑った。
ム、ムカつく!!
なんなのよ、もう!!