ヤンキー君のお隣に♪<完結>
「…ッ…ハァ…ハァ…」
しばらくしてようやく唇が離された。
私の息は完全に乱れてる。
「…も…もしかして…キスするために…“こっち向いて”って…」
『渡したいものあるからこっち向いて』
って…しゅう、言ったよね?
「…まぁな」
「じゃあ、渡したいものって……嘘だったの?」
「いや、それはちゃんとある」
そう言うとしゅうはカバンの中から小さな箱を取り出した。
「これ…やる」
「何…これ?」
「…婚約指輪」
…へっ?
こ、婚約指輪!?
婚約指輪ってあの婚約指輪!?
私…高校二年生にして婚約指輪もらっちゃったよ~
わっ…どうしよ…
こんなとき、なんて言えばいいんだろ?
突然の出来事にパニックになっていると
「アハハ、やっぱりお前おもしれぇ」
しゅうがいきなり笑い出して
「冗談に決まってんだろ」
と言った。