ヤンキー君のお隣に♪<完結>
俺は真相を確かめようと何度も奈保の家に寄ったが、インターホンを鳴らしても、いつも応答がなかった。
それからしばらくたったある日、街を歩いていると偶然、奈保に会った。
その時の奈保は前みたいな笑顔は嘘のように消え、目の下にクマをつくって、元々細い体型がさらに細くなっていた。
「久しぶり。元気か?」
と声をかけると
涙声で
「………元気だよ」
とちっとも元気のない小さな小さな返事が返ってきた。
そんな奈保の姿を見たとき
声を聞いたとき
俺はますます奈保のことが心配になって…
奈保が抱えている悩みを全て消してやりたいと思うようになった。