ヤンキー君のお隣に♪<完結>
その日は奈保に詳しく話を聞くことはできなかったが、奈保は毎日ちゃんと学校には行ってることわかった。
一年と二年は棟が違うため会う機会がなかっただけのようだ。
そのあと俺は、本人は決して触れてほしくないであろう話題を俺はあえて持ち出した。
奈保の思いを全て受け止めたいと思ったから。
「陸上部にはなぜ顔を出さないんだ?」
「……私ね……いろいろあって…青空の下で風をきって走ることが嫌になっちゃったの……」
「……どういう意味?」
言ってることがよくわからない。
「……なんか…もう嫌になっちゃったの。走ることが。……走っても走ってもゴールが見えないんだもん」