ヤンキー君のお隣に♪<完結>
――――
「私と付き合って!」
奈保と高倉先輩二人が下校しているのを見た、次の日、俺は二年の女子に告白された。
…でも、俺はこの女と話したことがなかった。
「なんで?」
「…なんでって…かっこいいなぁと思って」
あーあ、またよくあるパターンだ。
俺はどちらかというとモテる人間らしく時々、女子に告白される。
でも、告白してくる女子はみんな、俺の容姿しか見ない。
俺の性格なんてどうでもいいと言われているようで、それはそれで悲しい。
「かっこよかったら、誰でもいいんですか?」
「ううん!…そんなことない!…智也くんはさ優しそうじゃん!!…だから…」
いくら年上だからってなんでいきなり名前で呼んでんだよ。
しかも、優しそうってなんだよ。
俺の本当の性格、何一つ知らないくせに。
「悪いけど、先輩とは付き合えません。俺には今、好きな人がいるんで」