ヤンキー君のお隣に♪<完結>
――
1限目が終わった後、私は高倉君に声をかけた。
「で?どうなの?奈保ちゃんとは?」
「“どうなの?”ってどうもねぇよ」
高倉君はうっとうしそうにそう返事をすると机に顔を伏せた。
「あのね、高倉君。奈保ちゃんって結構、男子に人気あるんだよ。優しいし、笑顔も可愛いし。ぼーっとしてたらとられちゃうよ!」
すると高倉君は伏せていた顔を上げ、私を見つめた。
「前から思ってたんだけど、なんでお前って、俺と木下の関係をそんなに気にするわけ?…こんなこと言ったらお前、怒るかもしれないけど、お前も彼氏いないんだろ?だったら、自分の恋に集中したほうがいいんじゃねぇの?」
………
「なんでって……そんなの…そんなの…私は、私は!………くんが…きだからだよ…」