ヤンキー君のお隣に♪<完結>
いっそ、嫌いなら嫌いって言ってほしい。
私に気がないなら、「お前は好きじゃない」ってはっきり言ってほしい。
なんで謝るの?
意味わかんない…
ズルいよ…
なんで私だけこんな傷つかなきゃいけないの?
私の近くで不安げに私を見つめる奈保ちゃんと、高倉君を残して私は教室を出た。
そのまま生徒玄関に向かって歩いていく。
「園原先輩」
階段のところで松山君に会った。
「先輩、顔色悪いですよ」
「えっ?」
慌てて鏡を取り出して顔を見てみる。
言われた通り、目が充血して、唇の横には小さなニキビができていた。
「あっ…うん!大丈夫だよ!!」
笑顔でそう言ってみる。
でも、自分でもわかった。
私…上手く笑えてない……
「全然、大丈夫そうには見えないですよ」