ヤンキー君のお隣に♪<完結>
甘えること?
そんなのできるわけない。
だって、今だってこんなに迷惑かけてるのに。
これ以上、迷惑かけるなんてできない。
「これ以上、松山君に迷惑かけられないから…だから、私…歩いて帰る」
「先輩って案外意地っ張りですね…大丈夫です。迷惑なんか思ってないです。むしろ、先輩1人で帰らせて、途中で倒れられたほうがよっぽど迷惑ですから」
ホント?
甘えていいの?
今、もし松山君に甘えたら、私…ずっと松山君に頼っちゃうかもしれないのに、
それでもいいの?
「……」
私が黙っていると松山君は私の腰に回した手を緩め、そっと私の手を握った。
「本当はおんぶした方が先輩も楽だと思いますけど、さすがに公衆の場所でそれは恥ずかしいですよね?」