ヤンキー君のお隣に♪<完結>
姉貴が居なくなった部屋。
なんか急に静かになった気がする。
さっきまでの姉貴との会話、全部園原先輩に聞かれてたんだよな?
めちゃくちゃ恥ずかしい。
俺まで熱が出そうだ。
「先輩!さっきの姉貴の発言とか全然関係ないですから、気にしないで下さい」
…って、いっても気にするよな、普通。
「フフッ…お姉さんって、なんか有紀みたい」
有紀先輩?
あぁ、確かに似てる気がする。
おしゃべりな所とか
お節介なところとか
「そう、ですね…」
「いいなあ、あんなお姉さん。ウチは4つ上に兄がいるけど、全然話さないし」
「そうですか?あんなうるさいのに」
そう、幼い頃から姉貴はいつもおしゃべりで、
ずっとうるさいと思っていた。
「でもさ、お姉さんは松山君のことすごく心配してるみたいだったじゃん。羨ましいよ」
「…はぁ…」
俺は3つ上の姉貴より4つ上の兄貴が欲しかった。
「今はわからなくてもきっといつかお姉さんの優しさに気づくよ」
って先輩は言ってたけど。