ヤンキー君のお隣に♪<完結>
「な、ななな何言ってんのよ、言えるわけないじゃない!」
有紀と橋元君がいる時に松山君に告白できるわけないでしょ?
それとも、まさか…有紀
わざと…
「なーに言ってんの!チャンスじゃない!」
そう言って、有紀は私の背中をポンと押した。
「そんなこと…言われても
…」
「舞!!応援してるから頑張れ~!」
有紀の言葉に私はため息をつきながら渋々、足を前へ進めた。
屋上の中央に立って、空を見上げた。真っ青な空に浮かぶ小さな雲が見えた。
私は大きな声で叫んだ。
「好きな男子に告白できますように!!」
その場がまた一瞬固まった。
「舞!!約束が違う!」
約束って…
「ったく、舞の意気地無し、恥ずかしがりや、バーカ!!」
「ちょっ…有紀!そこまで言うことないでしょ?普通、心友にそういうこと言う?」
「心友だから言うんじゃない!!」
有紀の言葉になぜか胸がジーンと熱くなった。
「ったく、二人とも相思相愛なんだからもっと勇気出せばいいのに…」