ヤンキー君のお隣に♪<完結>
何…言っちゃってるの?この人…
ふと松山君に目をやると、目が合ってしまった。
三秒くらい見つめあった後、有紀が屋上の中央に向かって走っていくのが見えた。
「もう!仕方ないなぁ!!私が二人の変わりに叫んであげる!!感謝してよ!!」
ちょっ……有紀!それってまさか!?
“松山君と舞が付き合えますように!”
とか叫んだりするつもり!?
「ちょっ、有紀!待って、待って!!」
「待ったら、舞から彼に思い告げるの?」
それは…
ってか、この時点で松山君がよほどの鈍感じゃなかったら、私の気持ち…気づいてるんじゃ……
何も言えなくなった私に有紀はにっこり微笑んで
「でしょ?だから私が変わりに…」
そう言って有紀は空を仰いだ。
そして大声で叫んだ。
「二人の恋が実りますように!!」