ヤンキー君のお隣に♪<完結>
園原先輩に頬をビンタされた「まやちん」はその場にちからなく座りこんだ。
「私が欲しいのは同情じゃないの!私が欲しいのは一つだけ…」
「愛が欲しいなら、愛される人間にならないとダメなんじゃないの?自分に言い訳して、責任を他人に押し付けて、他人を傷つける。そんな人は誰からも愛されない。
あんたさ、見た目は恵まれてるんだから。ありがたいと思うべきよ。
どんなに性格良くても『ブスだから』って相手にされない私みたいな子たくさんいるんだから」
「…何言ってんのよ、あんた充分モテてるじゃん。イケメン2人に囲まれてさ、ほんと羨ましいわよ。私なんて松山君にあっさりフラれたんだけど」
「まぁ、松山君は女を見る目があるのか、無いのかイマイチわからないから」
園原先輩のその言葉に「まやちん」はクスッと笑った。
「ほんと、そう。松山君はいかにも草食系って感じ」
なんか…先輩達、険悪ムードから俺への悪口に変わってね?
「で?舞はどっちを選ぶわけ?松山君と高倉君」
「さぁね…それは言えないわ」