ヤンキー君のお隣に♪<完結>



―――――


――



視聴覚室を出て鍵を閉める。





その鍵を先輩は制服のポケットに入れた。




「その鍵、どうするんですか?」







「担任に渡して、まやちんが今日したこと全部話す」





「……えっ!?話すんですか?」







「言ったでしょ?私たちは友達じゃないの。それに怖い思いをした人もいるのに見過ごすわけにはいかない。まやちんにはしっかり反省してもらうわ」






「…はぁ…」





先輩はきっと正しい行動をしようとしているのだろうけど…なんか俺には絶対できない行動で戸惑ってしまう。









「松山君、いつも仲良しでいるのが友達とか仲間じゃないの。友達や仲間の過ちを隠して守るのはただの自己満足に過ぎない。ホントにその人が大切なら、その人の過ちを認めさせることよ」






ビシッと決めた園原先輩に思わず拍手をしそうになる。








園原先輩がこんな性格だから「まやちん」は園原先輩に弱音を吐いたのかもしれない。








先輩の行動に感心しながら早足で歩く後ろ姿を追っていると不意に先輩は足を止めた。










「先輩?」







「それと、松山君…」





「はい?」







「…言っとくけど、アレ。嘘だから」







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