ヤンキー君のお隣に♪<完結>

□舞Side





「お前、本気で言ってるのか?」





放課後。誰もいなくなった教室で、私は中村先生に面談をうけていた。







「はい」






「…お前の目指している進路はお前が思っているより厳しい。それをわかっていて言ってるのか?」






「はい」






自分の目指している道が厳しいことはわかってる。




でも、小さい頃から憧れていた職業に就くにはこの道しかないと思う。









「そうか…親御さんの許可はもらっているのか?」







「はい」





「そうか……じゃあ、先生は反対しない。お前の意志も固いみたいだからな。だから、今年一年は大切に過ごせよ」






「はい、今まで以上に勉強頑張ります」






「勉強も大切だが、友達や仲間の時間を大切にしなさい。特に…お前の場合はな。しっかり、友達に自分の進路先を伝えておけよ」






「…はい」





そう、それが一番の不安要素。







私の進路先を告げても智也はずっと私の彼氏でいてくれるかな?




有紀や奈保ちゃんはずっと仲良くしてくれる?







四年間、みんなと離れることになるから不安で不安で仕方ない。







私が浮かない顔をしていたのか、中村先生は慰めるようにこう言った。







「園原。お前が決めた進路だ。それを忘れるな。それから離ればなれになって人と人の絆は強くなる。友達はお前のことを忘れたりしない。だから心配するな」






先生の言葉で不安な気持ちが少し軽くなる気がした。









―――




――――――――




作者から










舞の進路先は勘がいい人と続編を読んだ人はわかると思います。




ここでばらしちゃうと続編に悪影響が出る気がするので、ここではヒミツにします。






話は変わりますが、


進路を決めるのはやっぱり大変ですよね。




私も舞と同じ年なので、進路は悩みの種の一つです。





早く大学生になった自分に会いたいような、会いたくないような…そんな気持ちです。





話が長くなっちゃいました(^_^;)






ではでは次は智也Sideです。




次のお話は少し明るめになることを期待して……






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