ヤンキー君のお隣に♪<完結>
★橋元くんSide
「橋元君、優子が呼んでるよ!」
「……おぉ、今行く」
と言った声は自分でもわかるくらい弾んでいた。
俺は智也に向けてニヤリと笑い、
「悪いな、智也。春が来たのはお前じゃなくて俺だったようだ」
そう言って優子の元へかけていった。
そう、そこまでは良かったんだ。
「高倉、どうした?」
あくまでも平然を装い好きな子に近づく。
これがモテる男の流儀だ。
「どうした?じゃないよ。昨日、橋元君掃除当番の日でしょ?サボったでしょ」
「はっ?」
俺の思っていた展開と全然違う。
「とぼけたって無駄だからね。今日から一週間、罰として廊下掃除一人でやれって吉川先生言ってたよ」
確かに優子は俺と一緒で今週掃除当番だ。
だからって…こんな展開アリか?
「な、なぁ!高倉、ちょっと待て!」
これで会話終了されたらさっきまでの智也にかけた言葉の意味が…なくなる。
「お前の好きなタイプは誰だ?」
「なんでそんなこと聞くの?」
ごもっともな意見だと思う。
でも、このままだと俺の立場が…
「それは…あの…だから!松山が…」
「松山君がそう聞いてって言ったの?」
「いや…うん…まぁ」
智也、ごめん。名前借りた。
「嬉しいなぁ♪私、松山君みたいになんでも完璧な男の子大好きだよ♪」
この瞬間、俺は智也に負けた。
そう実感した。
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作者から
橋元君の恋は残念な形になってしまいました。
優子ちゃんには実は好きな人がいるのです。
その話は
高倉優子Sideのときに紹介します。ちなみにこの小説には未だ出てきてません。
ではでは次は
まやちんSideです。
まやちんのその後を…紹介します。