あっぷあっぷ

あぷあぷ

 お乳をあげるとき


 細く、勢いよく飛び出る液体に


 あっぷあっぷして


 あえいでいた、あなた


 あなたのお母様は笑ってらして


 もうあなたにお乳をやることが


 当たり前ってお顔をしてらした


 でも、


「体中のエネルギーを吸いとられる~(笑)」


 とも、いってらして


「ああ、母親は身を切るように子にお乳をやるのだ」


 と、無邪気なままのわたくしは思いました。


「お乳あげると疲れて、眠くなる」


 と言って、実家で休みに来たはいいけれど


 みんなが、あなたに夢中で寝てられなかったみたい


 あなたはプリンスだから、お母様は大変でしたのよ?


 女王気質は昔からだけれど、こんなにも彼女はクイーンのままで


 私たちをなごませてくれる。


 カワイイとばかり思っていた末っ子が、一番の場所を取る。


 これはもう、昔のことからで


 わたくしは当然のように彼女を甘やかしました


 かわいいそばかすが何。


 きれいで性質の良さそうな一重が何。


 こんな宝物を地上に生み出したのですよ


 彼女はクイーンです。


 もはや両家にとって当たり前のように


(でもね、お乳をさして巨乳~と言ったら照れて「昔からよ」なんて言ってた。秘密よ)


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