君と一緒に幸せを探して。
何が想い出だ....


何が約束だ....


「...っ...」


俺の視界が一気にぼやける。


───ガラッ!


俺は全速力で走った。空港目指して。


雛。待ってろ。最後のお別れぐらい俺にさせろ。


息が荒くなってきた。


でも走るのをやめない。


ここでやめたらお前を“諦めろ”ってことになるから。


毎日...毎日...逢ったコンビニを過ぎた。


お前の家も過ぎた。


もうすぐ。もうすぐで空港に着く。


────待ってろー。
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