君と一緒に幸せを探して。
───ウィーン


俺たちはとうとうコンビニに着いた。


「ねぇ。琉斗。疲れたからジュース買って。」


「........」


バシッ


鈍い音と共に、右腕がひりひりする。


「ジュース!」


「え..あ、ハイ。」


「分かればよろしい。」


真希の事を無視した訳ではない。


ただ・・この嫌な空間が俺の消えていた記憶を呼び戻していた。


だから頭の中はいっぱいいっぱいで、真希の言葉が聞こえなかっただけだ。


そして俺は真希のジュースと、俺のジュースを二本持ってレジへ向かった。


「ありがとうございました。」


そして俺たちは店を出ようとした・・・。

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