遠距離恋愛


真実を知って怖くなる。

急に込み上げてくる涙が耐えられなくなる。


もう、君は隣では笑ってはくれないのに。

君は私だけを見てくれてはいなかった。


私を見てくれていなかった。


悲しかった。


今になって気づくなんて。


最低...。

サイテー。


もう、今は自分しか恨めない。


ワケ...わかんないよ。

もう────





途方に暮れていた私は1人で階段を下りていた。



「菜乃香ちゃん?」


ふと上から声がした。

顔を上げると、そこにいたのは......



「康...くん?」


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