しゃぼん玉

それから私は何度か遅番で、と店長に言われ

勇くんとも何度か一緒に仕事するようになった。



だんだんと勇くんと仲良くなっていった。


勇くんは仕事はきっちりする。



みんなに気遣い、


さりげない優しさをくれる。




私は気づかないうちに

勇くんに惹かれていっていた。



「携帯変えたねん!
見て見て~」


ある日

二人で休憩に入っていたら

勇くんが嬉しそうに
真新しい携帯を見せてくれた。



「えぇーいいなぁー!!
しかもそれ私も狙ってたやつ!!」



ぶぅー!
っとうらやましがって

いいなぁーいいなぁーとふくれる私を


勇くんは優しい瞳で見ていた。



「そういや俺、
ここのみんなの番号、誰のも知らんわぁ。」


と一人つぶやいた。


「あれッそうなん?」



「ぢゃあシフトとかで聞きたい時困らへん?」



「うん。困んねんなぁ~
で、結局いやいや店長に電話するねん。笑」


「あはは~それは嫌やんなぁ。笑
あっ!じゃあ、あたしの教えとこうか?」



「あっうん!教えてもらっていい?」



それから二人
番号交換をして
仕事に戻った。



なんだか照れくさくて

恥ずかしくて


でも嬉しくて


むずがゆい。



色々恋もしてきたんだけどなぁ。



勇くんといると
初恋のような、少し照れくさくて、ちょっとした事が嬉しくて仕方ない。
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