バツ2彼氏


「もう見てらんねー!」

「ちょ、健く…!?」

立ち上がろうとした健くんの腕をあたしは慌てて引っ張る。

だけど既にもう遅かった。




「…健? 前田!?」


あたし達の声に気づいた先生が、驚いたようにこっちを見つけている。


「お前ら何して…」

「それはこっちの台詞だよ! 玄関先で何してんだよ!?」

健くんが先生のほうに歩み寄る。

「一体何考えてんだよ? 親父もお袋も」

「…」

「大体、親父は優香さんっていう…」

「健くん!」

< 154 / 210 >

この作品をシェア

pagetop