バツ2彼氏

「あれ、前田の家って駅のほうじゃなかった?」

「あ、バレた? もったいないから、ドライブ行こうと思って!」

「もったいないって…」

先生はウケたように1人で笑ってる。

「仕方ないな。少しだけだぞ?」

「…うん!!」






平日の道路はもうすぐ帰宅ラッシュ。

その混雑を避けるように、先生は山道へと車を走らせる。

あたしのリクエストで夜景が綺麗に見えるこのコースを選んだ。


「前田は今、何してるんだ? まだ学生?」

「あたしは勉強嫌いだもん。大学は行ってないでーす」


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