バツ2彼氏
「デートじゃないよっ」
あのドライブはかなり無理やりだったし。
「まあ、あんまり夢中にならないほうがいいよ?」
「え…?」
梓の言葉にあたしは顔を上げる。
「6年前とは違うもん。お兄さんだった先生も、既にオジサン間近!」
「えー。梓までそう言う! そんなに変わってないよ?」
「そりゃあ、あの水野先生だからイイ感じに老けてるのかもしんないけどさ」
「老けって…、梓ヒド」
「それでも止めといたほうが無難だって。バツ1なんて何かと大変そうじゃん」
「んー…」
確かに先生がバツ1だって聞いてショックだった。