バツ2彼氏
安心した。
はにかんだ笑顔も、さらさらの黒髪も、優しい声もあの頃のまま。
しいて言えばチョット老けたけど!
「えっと、前田は幾つになったんだ? あれから何年だっけ」
「22。あれから6年かなぁ」
「22か。時間が経つのは早いな」
「先生は? えーと、35歳!?」
「俺の歳は聞くな」
「あはは!」
水野先生は、高1の時の担任の先生。
先生とは思えないルックスだから、当然 女子からは大人気だった。
ちょっと適当な所はあるけど、それが余計に魅力で。
あたしも先生に憧れる生徒の1人だった。