バツ2彼氏

「今のタイミングで叱らないで。あたしが言ったってバレちゃう」

「ん。そだな」

「付き合ってるグループも相当悪そうだったよ」

「そうか。俺、正直どうしたらいいのかもう分らないんだよ。偉そうに教師してる資格ねーな…」

「そんなことないよ」

「…」

「健くん、寂しいのかな?」

「え?」

「何だか悲しい目をしてる。最初から少し感じてたんだけどね」

先生は少し考え込んだ後、口を開く。

「小さい頃から父子家庭だったからな。俺も仕事仕事でちゃんと面倒見てやれなかったし」

「そっか」

「寂しい思いさせてたんだと思う」

< 80 / 210 >

この作品をシェア

pagetop