バツ2彼氏
「え?」
急に真面目な顔になる健くん。
「この間は…」
「ああ! あれはもういいよ」
良くはないけど、子ども相手に怒っててもね。
「親父にチクると思ったけど、言わないでいてくれたんだ?」
「まあ」
あたしはそう嘘をつく。
「じゃあ、お礼にイイコト教えたげる」
「いいこと?」
「来週の火曜日、俺 家にいないんだよね」
「?」
「学校の創立記念日だから、前日からダチと泊まりで海行くんだ」
あたしはその言葉の意図が分からず顔を上げる。
「うちに泊まりにくればいいじゃん」