バツ2彼氏

「ないっ!!」

あたしはつい言葉に力が入る。

そんなあたしを見て健くんが苦笑する。

「ホントに大好きなんだね、親父のこと」

「えっ…」

「ま! 確かに優香さんの言う通り、親父はマトモな人間だよ」

「…そりゃ」

「お袋と別れたのは、お袋側のワガママだったらしいし。…2回目の離婚は俺のせい」

「へっ?」

「俺が追い出してやったの。 反りが合わなくてね」

何か想像つく。

この子ならやりそうだ。


「だから優香さんのことも簡単には認めないからね!」

「え、えーっ」

「厳しく見るから。息子として」

「分かったよ。望むところよ!!」

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