バツ2彼氏
「随分 強気だな…」
健くんはそう言って苦笑する。
それは今まで見てきたのとはちょっと違う、
15歳らしい素直な笑顔だった。
少しだけ先生に似てる笑顔と笑い声に、あたしは複雑な気持ちになる。
「あ! 優香さんアド教えてよ」
「え?」
「色々 親父の情報メールしたげる。女連れ込んだりしたら即メールで密告♪」
「先生はそんなことしないからっ!」
「ま、いーじゃん」
「仕方ないなぁ」
彼氏の子ども。
しかも15歳の男の子。
未だにどう接していいのか分らないし、彼を目の前にして良い気持ちにはなれない。
だけど、受け入れていかなきゃいけないんだよね。
これから先も先生と一緒にいたいからー。