涙の枯れる頃
「…っ……どうなるかっ…分かんないじゃんっ…」
そう。
今日だって、そんな予定。
無論、なかった。
「…信じろ。俺らはそんな弱くねーぞ?」
知ってる。
知ってるよ。
暴走族のトップで、いつも危険と隣合わせの世界で生きてる日向達。
「…ふぇ……っ…」
「……泣き過ぎ。
…それに、美姫が何と言っても放さねーつったろ?
美姫も離れられねーんじゃね?」
何それ…。
何だよ、それ。
でも、当たってる。
本当は、
「…っ……離れたく、ないよ…」
後ろから抱きしめてる日向に、真正面から抱きついた。
お願い。
放さないで…。
「…だろ? ……それに。
俺の家じゃねぇと、美姫狙われてるっつってるだろ?
どうなるか、いくら美姫でも予想出来るんじゃね?」