涙の枯れる頃




「…良く言った」

日向は煙草を箱に戻し、ベットに潜り込んできた。


「…これで満足?」

胸がバクバクと音をたてて、緊張感を高くしていく。


何処まで意地悪いの!!?

一体どうしたいワケ??



でも、日向のペースに巻き込まれていて。

「……だ、抱き、しめて」

言った後、後悔した。


毛布を頭まで被り、顔を隠す。

もう、自分の体温と布団の温かさに、とっても熱くなってくる。


これで、体温計使ったら、きっと43度行くんじゃない?


「…クーラーの温度下げないとな」

日向の声と共に、機械音が鳴った。


そして、布団をおろされ、後ろから優しく抱きしめられ、いつもの甘い香りに包まれた


「……日向」

「ん?」

「と、とっても…ドキドキ……してる」



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