涙の枯れる頃
「何の話してたの?」
人の電話の内容聞く趣味は全くない。
何か、気になっちゃって…。
「美姫の話♪」
……?
あたしの話?!
…何で?
私の疑問を遮って、雪は私を抱き上げたまま、車を降りた
「…着いたよ」
着いた所は……
「ぇ…。
何で……私のマンションに?!」
「えっ?!!!」
雪は、驚いた顔をして、足を止めた
…吃驚してるって事は、もしかして違う目的で?!
「今……何て言った?」
「いや…。私のマンション?」
「ええ゛?!!
ここ美姫のマンションなの?!!!」
「あ……うん。
…一応、オーナーってとこ?」
「へぇ…美姫がオーナーだったんだぁ!!!」
…まあ。
昨日、あの女から電話が来て、いくつかのマンションを私にくれたんだよね…。
そん中のマンションに、ここも入ってる