涙の枯れる頃



私の目に涙が溜まって行くのが、分かった

私の視界にいるのは……
赤髪に黒のメッシュが入ってて、金色の目。とっても顔立ちが良く、美形。…昔と、かなり変わってるけど。

……私には分かった。

でも……何で…?
「…健……」
私の目から涙がこぼれ落ちた
「美姫!!!?」
私は雪の驚いてる声と共に、優しく抱きしめられた

…雪じゃない、あの人に。

「…美姫」
「…健ぅ……」
その人の名前は健吾。
       ケンゴ
私の…双子の兄だ。

……健は小さい頃、養子に貰われたんだ。

私達は長い間、離れ離れだった。


でも、一目見ただけで、分かつた

「…うぅ゛……健…」
「……美姫、会いたかった…」


…私もだよ。
……ずっと、会いたかった。




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