涙の枯れる頃


「んねぇ。此処、何の倉庫なの?!」
忘れかけてた、疑問をぶつけた

「え?雪から聞いてないの?」
「・・・?うん」
「そっか…。
あいつ、まだ引きづってんのか」
直人は一瞬とても悲しそうな顔をして、私を見た

引きづってる?
何を?

雪に、何かあったの?

「なあ。
…美姫は、雪の事どう思う?」

え?
いきなり何?

「何で?」
「ん。一応」

一応?

んまあ。
雪の事か・・・

「…雪はとても優しくて、心が綺麗で、面白くて、私を笑わせてくれて…。まだ、会ったばかりで…雪の事、何にも知らない事が多いけど。…雪は私にとって、大切な人」

思い切って言って見たけど、何か照れる。

もし、ここに本人がいたら、ヤバぃ…

「…だとさ、雪!!」
「え・・・?」
その瞬間、ドアが開いて、コンビニ袋を下げた2人が入ってきた

嘘…。
…居たのっ?!!
超恥ずかしいんだけどっ!!!

「良かったな、雪」
「ななな、何で?!!いい、いつから此処にっ?!!
ってか直人知ってたなら言ってよっ!!!」
私は直人を軽く睨んだ
直人は愉快に笑ってる

「……美姫」
「…うっ……」
雪の顔を見れなくて、俯いた




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