涙の枯れる頃
でも……
でも、私は不思議な事に怖くなかった。
いや。恐ろしさを感じなかった。
多分、
みんなの本当の優しさを知ってるから。
コレも、
みんなの安全を確保する為なんだよね。
優真は、日向達の前でパソコンのデーターを消し、逃げて行った
私はみんなに駆け寄った
「…迫力満点スギ」
私は日向の背中を軽く叩いた
「…美姫、サンキュな」
日向が、口角を上げて私を抱き上げた
それと共に、みんなからの拍手が沸き起こった
「美姫……兄として鼻が高いぞ!!」
健の言葉に、みんなが固まった
「「兄?」」
うん。
ん? アレ?
「「言ってなかったっけ?」」
私と健の言葉が重なった
「は?お前ら兄弟?!」
みんなはかなり驚いてる
……そりゃあね。
「そう。私と健は双子なの。似てないでしょ?
健はこんなに綺麗な顔してるのにねー…。
……これは確実に神様のひいきだね」
「「「・・・」」」
みんなは、呆れたような顔をしてる。
はいはい。
私は呆れるくらいのブスですよ。
私はやけくそになり、ひねくれた。