涙の枯れる頃


「…おい。ひねくれんな」
うっさい。
好きでひねくれてないし。
超美形の人達に、こんな気持ち分かってたまるもんですか。

私は“あ゛~”と言う声を出して、耳を塞いだ

「美姫~!!
鈍感なのか阿保なのか馬鹿なのか分かんないけどっ!!元気出してっ!!!」
……雪。励ましてるつもり?
余計気分が下がったんだけど…。

反抗する気も無くなって、一人奥の部屋に入った
そして、ソファーに倒れこんだ

みんなの視線が集まってるのが分かる

…けど。
私は気にせず、ソファーでコロコロ転がった

「美姫。
あのさ、美姫は充分綺麗だよ?心配すんなって!!!」
健が私の頭に手を乗せて、囁いた。…だけどさ、……お世辞に過ぎるよね。

私は大きなため息をついて、コロコロした

「…ねえ、日向の料理食べたい」
私は日向に向かって言った
日向は驚いたような顔をしたけど、スグに口角を上げて頷いてくれた

「ああ゛~…。何か日向と美姫仲良くなってる~!!!」
健が頭を掻きながらスネた顔をした
「そうだな。久しぶりに日向の旨い飯でも、喰うか」

直人の声で、私達は5人で日向の家に向かった



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