涙の枯れる頃
お見舞い
初対面
「…おい。早くしろ」
「待って…」
日向はまだかと言わんばかりの顔をして、私を見てる
「出来ないよ…」
「……へたくそ」
「やった事ないんだよっ!!!」
「ハァ。…貸せ」
日向は大きなため息をついて、私からコテをとった
―――――――――
「わぁ~…日向凄~い」
日向は私の髪をゆるく巻いて、髪を整えてくれた
「拓真って人、どんな人なんだろう」
一瞬、とてつもなく悲しい顔をしたような顔をしたのを、私は……見逃さなかった。
「……拓真は、いい奴だよ」
私は日向に抱き上げられ、外に出た
お家の外にはすでにベンツが止まってた
「おはよ~2人共♪」
「ん?…美姫、似合ってるよ」
「本当だっ!!!可愛い~!!」
車の中には、すでにみんなが乗ってた
「…これ、日向がやってくれたの」
「へぇ~…。珍しい」
みんなはニヤ付きながら、日向を見た
日向は眉間に皺を寄せて、みんなを見た
健と雪は、そんな日向の顔を見て、黙りこんだ。
どうも、車の中の空気が悪くなってきて…
私は運転手に話しかける事にした
「ねぇ、名前何?」
「俺っスか?俺は匠っス!こう見えて、大学3年っス!!!」
「そうなんだ。たっくんで良い?」
「いいっスよ!よろしくっス!!!」
「ってかタメでいいよ」
たっくんは困った顔をしてたけど、スグに笑顔になった
「分かった!!よろしくな♪」
「よろしく!美姫って呼んでね?」
「おうっ!」
たっくんは、爽やか系の方。
まあ、たっくんも何気にカッコいい。