涙の枯れる頃
5人が揃って…
「美姫」
拓真が振り返って、私を見た
「何?」
すると、拓真はゆっくりと立ち上がった
……拓真。
拓真は、私の方に歩こうと、一歩踏み出して、倒れた
「拓真っ!!!」
私は咄嗟に拓真に駆け寄った
「…まだ、無理しちゃダメだよ…。
3年間、寝てたんだから、歩くにはもう少し時間がかかるよ」
私はゆっくり拓真の頭を撫でた
拓真は私を見て、少し顔を赤らめながら無邪気に微笑んだ
「…何か、飲みたい?」
「ん。久しぶりにレモンティーを!」
拓真は後ろから抱きついてる雪に微笑んだ
雪は拓真から放れて、健と一緒に病院の中のコンビニに行った
「拓真、まず座らないとね。日向と直人、出来る?」
「ああ」
2人は拓真を抱えて、ベットに座らした
そして、ベットの近くにあるイスに腰掛けた
「…拓真、どこか痛いとかある?」
私は拓真のベットに腰かけて、拓真の目を見た
拓真は微笑んで、頭を横に振った
「良かった。それで?
さっき言いかけた事、何?」
「あ、ああ。…美姫は、彼氏とかいるの?」
へ? 私に彼氏?!
…あり得ない。
「いないよ?」
「…好きな奴とかは?」
「へ?いないよ?」
「ふ~ん…。分かった、ありがとな」
え? これだけ?
「うん?…そうだっ!!もうすぐで学園祭があるんだ!拓真も行くでしょ?」
「美姫が行くなら♪」
「じゃあ、行こうね。
そう言えば…日向達の学年、聞いてなかったような…」