涙の枯れる頃
私が振り向くと、2人も忘れてたとでも言うような顔をしてた
「じゃあ、俺が紹介するね。
日向と拓真が2―A。健が1-Aで雪が1-B。そして、俺が3-A」
へぇ~。
「日向と拓真って年上だったんだ。直人は2歳も…」
私は3人を見た
直人は微笑んで、
「そりゃあね。
みんな言わなくても俺らの事位、何でも知ってるからな」
「え?」
「初めてだったんだよ。名前問われたの」
はあ?
名前問われたの初めてって…
「俺らの事知らない奴、いなかったもんな」
「ああ。でも、健吾の事知ってたから、健吾のファンかと思ったよ。
だけど…まあ、健吾から抱きつきやがったからな。あの女嫌いが」
へ? 女嫌い?
あの健が?!
……変わりすぎるよ。
「まあ、まさかの兄弟だったなんてな!!」
「はあ?!」
これには拓真も驚いてるみたい。
……言ってなかったもんね。
「そうだよ。私は健と双子なの。
健がお兄ちゃんで、私が妹なんだよ」
「マジ…」
目を見開いてる拓真を見て、私は笑った
「カッコイイ顔が台無しだよ~!!」
私は拓真の頭を撫でて、最後にデコピンをした
「いっでぇ!!あっ、ヤバイ…頭痛が…」
「ええ゛!!!?やっ、ごめんっ!!!ナースコールっ!!!」
私がナースコールに手を伸ばした時、その手を拓真に引っ張られた
「ウソだよっ!!仕返しっ♪」
「はあ?! ふざけんなっ!!!
もう心臓が飛び出すかと思った…」
私は大きなため息をついて、胸に手を当てた
そんな私を見て、爆笑する2人。
日向は肩を震わせ、笑いを堪えてる
―――――ガラッ
「あっれぇ~?? 何笑ってるの?」
「本当だぁ~!! 美姫また何かした??」
コンビニ袋をさげた2人が入ってきた